にもあるように、中耳炎、副鼻腔炎や肺炎では、高用量のアモキシシリンを使用することがありま
・48時間以上持続する耳痛がある。・過去48時間に体温が39°C以上である・両側性急性中耳炎または耳漏(耳だれ)がある。
Table: 中耳炎に用いる抗菌薬-MSDマニュアル プロフェッショナル版
急性中耳炎による耳の痛みの治療には、イブプロフェンまたはアセトアミノフェンの経口投与が推奨されます。局所用の痛み止め(点耳薬)は、2歳以上の小児に使用を考慮されますが、鼓膜穿孔のある小児には使用できません。充血除去剤や抗ヒスタミン薬は使用しないことが推奨されます。
抗生物質による初期治療を行うかまたは経過観察するかの選択は、子供の年齢および側性と病気の重症度によって異なります。
・用量は1日あたり90 mg / kg(最大3 g /日を使用)を分2(耳は血流の関係で一般的に抗生物質が届きにくいので量が多くなります。)。
アモキシシリン水和物の小児感染症に対する最大投与量の変更については、「第8回 医療上の必要性
・過去30日間にベータラクタム抗生物質を投与された、または化膿性結膜炎を併発している小児に対する一次治療としては、アモキシシリンクラブラン酸(クラバモックス)が推奨されます。
特に既往歴はない.定期予防接種は年齢相当.薬剤アレルギーなし.来院3日前から発熱と膿性鼻汁,来院当日に不機嫌,経口摂取低下があったため救急外来を受診した.診察上,体温39.6℃,ややぐったりしているが,飲水と少量の経口摂取は可能.結膜充血なし,眼窩周囲の腫脹なし,口腔内粘膜疹なし,後鼻漏あり,鼓膜所見正常,頸部リンパ節腫脹なし,肺胞呼吸音清,皮疹なし,項部硬直なし.
中等症又は重症の場合 アモキシシリン(AMPC)高用量内服 5~7 日間
急性上気道炎(かぜ)の原因はウイルス(アデノ、インフルエンザ、ライノ、コロナなど)であり、細菌ではないため抗生剤は効果がありません。不要な抗生剤の内服は、効果がないところか、体内に薬剤耐性菌を誘導してしまう恐れがあります。薬剤耐性菌を保菌していると本当に抗菌薬が必要な時、例えば手術や菌血症などの重症細菌感染症にかかった時に、抗菌薬が効かなくて治療に難渋します。世界的に多剤耐性菌が出現し、効果のある抗菌薬の種類は減っている一方で、新規の抗菌薬の開発は限界にきているともされています。いまある抗菌薬を適切に使用して、耐性菌を作らない取り組みがクリニックなどの日常診療でも必要です。実際、小児科の外来では、抗生剤を使う場面は限られています。薬剤耐性菌からお子様を守り、無用な薬剤耐性菌を作らないためにクリニックでは、抗菌薬は、本当に感染症が疑われるときのみに限定して処方するようにしています。
抗インフルエンザ薬として、内服でオセルタミビル(タミフル®)、吸入薬でラニナミビル(イナビル®)、点滴でペラミビル(ラピアクタ®)が処方されます。日本ではオセルタミビル(タミフル®)耐性のインフルエンザは0.3~4.1%です。健常な小児でインフルエンザに対してオセルタミビルを用いると平均で約29時間ほど発熱期間を短くする効果が認められています。しかしながら、全例でオセルタミビルを服用する必要があるかは議論のあるところで、オセルタミビルを外来で使用しても入院率は減少しなかったという報告もあります。バロキサビル(ゾフルーザ®)が2018年に発売され小児でも適応がありますが、ですので、私は内服しかできない小さいお子様はオセルタミビルを、吸入ができる小学生以上のお子様はラニナミビルを処方しています。
可能な限り早期に高用量での治療開始が求められるので,d-AMPH ではなく ..
肺炎球菌は中耳炎の25~50%の頻度であり、ことから、ペニシリン系抗生剤を高用量で十分対応可能です。また日本では肺炎球菌のマクロライド耐性肺炎球菌は9割にもなることからマクロライド系抗生物質は推奨されません。
救急部門または入院病棟から退院(48時間以内)した市中肺炎の小児患者において、外来での経口アモキシシリン投与は、低用量群は高用量群に対して、また3日間群は7日間群に対して、いずれも非劣性であることが示された。英国・ロンドン大学セントジョージ校のJulia A. Bielicki氏らが、患児824例を対象に行った多施設共同2×2要因デザイン非劣性無作為化試験の結果を報告した。なお著者は、「今回の試験結果の解釈については、重症度、治療環境、抗菌薬投与歴、非劣性マージンの受容性について考慮する必要がある」と指摘している。JAMA誌2021年11月2日号掲載の報告。
研究グループは、英国28ヵ所、アイルランド1ヵ所の医療機関を通じ、市中肺炎の臨床診断を受け、救急部門・入院病棟からの退院後に外来でアモキシシリン治療を受けた月齢6ヵ月以上の小児824例を対象に試験を行った。
被験児を、アモキシシリン低用量(35~50mg/kg/日、410例)、または高用量(70~90mg/kg/日、404例)投与群と、両群について投与期間を3日間(413例)、7日間(401例)とする群に、それぞれ無作為化した。
主要アウトカムは、無作為化後28日以内の、呼吸器感染症に対する抗菌薬再投与(非劣性マージン8%)。副次アウトカムは、保護者の9項目の市中肺炎症状の報告に基づく重症度/期間、3項目の抗菌薬関連有害事象、肺炎球菌分離株のコロニー形成における表現型耐性などだった。
被験児824例が4群のいずれか1群に無作為化され、814例(年齢中央値2.5歳[IQR:1.6~2.7]、男児421例[52%])が少なくとも1回の試験薬投与を受けた。主要アウトカムは789例(97%)で入手できた。
低用量群vs.高用量群の主要アウトカムの発生率は12.6% vs.12.4%(群間差:0.2%[片側95%信頼区間[CI]:-∞~4.0])、3日間投与群vs.7日間投与群の同発生率はともに12.5%だった(0.1%[-∞~3.9])。投与量、投与期間ともに非劣性が示され、投与量と投与期間に有意な交互作用は認められなかった(p=0.63)。
事前に規定した14項目の副次アウトカムのうち、有意差が認められたのは、3日間投与群vs.7日間投与群の咳症状の期間(それぞれ、中央値12日vs.10日、ハザード比[HR]:1.2[95%CI:1.0~1.4]、p=0.04)と、咳による睡眠障害の期間(中央値4日vs.4日、HR:1.2[95%CI:1.0~1.4]、p=0.03)だった。
また、サブグループ解析での重症市中肺炎児の主要アウトカム発生率も有意差は示されなかった。低用量群17.3% vs.高用量群13.5%(群間差:3.8%[片側95%CI:-∞~10]、交互作用に関するp=0.18)、3日間投与群16.0% vs.7日間投与群14.8%(1.2%[-∞~7.4]、p=0.73)だった。
3日後に改善がみられない場合はAMPC(アモキシシリン)常用量を5日間投与する。 ..
開発途上国では、毎年、下部気道の急性感染症により5歳以下の小児が200万人以上の死亡している。WHOのガイドラインでは、重症肺炎は非経口抗生物質による病院での治療が推奨されている。パキスタン医科学研究所小児病院のTabish Hazir氏は、重症肺炎小児の治療において、高用量アモキシシリンを用いた家庭での治療の有用性を確認、Lancet誌2008年1月5日号で報告した。
本試験はパキスタンの5都市7施設で実施された無作為化試験である。対象は、2005年2月~2006年8月の間に咳、呼吸困難あるいはその両方のために小児科を受診した生後3~59か月の小児2,037例。
入院にてアモキシシリン(100mg/kg/日)を48時間静注投与したのち経口薬(シロップ80~90mg/kg/日)を3日間投与する群(入院治療群:1,012例)あるいは家庭で経口アモキシシリン(シロップ80~90mg/kg/日)を5日間投与する群(家庭治療群:1,025例)に無作為に割り付けた。フォローアップは登録後第1、3、6、14日に行い、主要評価項目は第6日までに確認された治療無効(臨床的増悪)とした。
per-protocol解析では、入院治療群の36例および家庭治療群の37例がおもにプロトコール違反あるいはフォローアップ不可を理由に除外された。第6日までの臨床的増悪は、入院治療群の87例(8.6%)に、家庭治療群では77例(7.5%)に認められた(リスク差:1.1%、95%信頼区間:-1.3~3.5)。
登録後14日までに5例(0.2%)が死亡した(入院治療群:4例、家庭治療群:1例)。いずれの症例も死亡の前に臨床的増悪が確認されており、抗生物質が変更されていた。治療関連死はみられず、重篤な有害事象も報告されなかった。
以上の結果により、Hazir氏は「合併症のない重症肺炎小児の治療において、高用量アモキシシリンを用いた家庭治療は現在の標準治療として推奨されている入院によるアモキシシリン治療と同等の効果を示すことが明らかとなった」と結論し、「重症肺炎の治療に関するWHO勧告は改訂する必要がある」と指摘している。
(菅野守:医学ライター)
他にもでてきます)耳鼻咽喉科のガイドラインという治療指針でも中等症以上は高用量という記載になっています。癌でもなんでも個人のおもい.
4歳以下の乳幼児の肺炎は主にウイルス性が占めており、細菌性は10%程度です。細菌としてはなどが原因となります。近年アメリカの小児科学会の提言によると「適切に予防接種が実施され、合併症のない小児の市中肺炎にはアンピシリンより広域な抗菌薬を使用すべきではない」と述べられています。予防接種により肺炎球菌やインフルエンザ菌による重症感染症はほとんど経験することがなくなりました。そういった点でも、外来ではアモキシシリン以上の抗菌薬を選択する意味はないように考えます。
抗菌薬の投与は、治療上必要とされる場合に必要十分量を適切な期間投与することが重要です。 · 添付文書上での用法用量
小児の皮膚感染症は、伝染性膿痂疹(とびひ)や蜂窩織炎が多く主な原因菌はや溶連菌です。治療の基本は洗浄で皮膚の清潔を保つことが重要です。そのうえで、ほとんどのケースでは外用抗生剤(軟膏)で対応可能です。抗生剤の内服が必要な例としては、皮下組織に進展している、発熱を伴う、リンパ節炎を伴う、多発性(5か所以上)、アトピー性皮膚炎の合併がある例などです。まだ市中感染のMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の頻度は多くないことから、まずは第1世代のセフェム系で開始します。
〔ドライシロップ〕 :小児1日96.4mg(力価)/kg 〔アモキシシリン水
アレルギー性鼻炎は、アレルゲンと呼ばれる原因物質(ダニ、スギ花粉など)によって引き起こされます。舌下免疫療法は、アレルギーの原因となっているアレルゲンを、少量から徐々に量を増やし、毎日繰り返し投与する ...