カテゴリ:【COBRA】コブラ ヴィンテージ パター シリーズ,特集ページ


実はこの二台、当時の事情によるワケアリ商品です。それぞれ、ウルフ=RGV250ガンマ、コブラ=GSX-R250Rなど、レーサーレプリカのネイキッド版。チョコチョコと変更が加えられていますが、ぶっちゃけ言ってネイキッドブームに対応するための急ごしらえです。その証拠にコブラの半年後に、明らかに本腰を入れて作ったと思われる「バンディット250」が発売されています!


【COBRA】コブラ ヴィンテージ パター シリーズ,特集ページ.

コケたときの修理代が捻出できず、仕方なくカウルを取り去ったようなウルフ/コブラに比べて、最初からネイキッドとしてデザインされたバンディット250は、フレームワークが美しく、全体にまとまりがあります。かつてテレビ朝日で放送されていたドラマ「味いちもんめ」の第1シリーズでは、主人公の伊橋悟(中居正広)の愛車として登場しました。中居さん自身、バイクの免許を持っているそうなので、彼のセレクトだったのかも知れませんね。

レーサーレプリカブームにも、ネイキッドブームにも乗れなかった「ウルフ/コブラ」ですが、ウルフはガンマより6㎏、コブラはGSX-Rより4㎏軽量になり、街乗りの軽快さがアップしています。しかし、バンディット250の発売が決まっていたからなのか、ハンドルの切れ角がレプリカと変わらなかったり、大幅なエンジンセッティングの見直しが図られなかったのは残念でなりません。スズキが新しいジャンルの一つに位置付けてブラッシュアップしていたら、ストリートファイターをけん引していたかも知れませんね。

源助の愛車紹介!第3回 SUZUKI GSX250S COBRA

この2台は中古車市場でもタマ数は少なく、ほとんど見かけることはありません。販売されていたとしても、「レアなバイク」として高値がつき、コブラは50万円台、ウルフ250は100万円台のプライスが付けられています。機会があればストリートファイターの原点とも言える鋭い走りを味わってみてください。

●当時のイケイケぶりを象徴する存在だと筆者が勝手に思っているのがホンダ「NSR125F」です。1989年6月から遠くホンダイタリア・インダストリアーレ社より1000台限定で正規輸入発売された、リアルにイタリア製のスポーツバイクで当時価格は44万5000円(←税抜き:以下同)。セルモーター付きの水冷2スト単気筒エンジンはRCバルブ-2付きで22馬力/1.8㎏mのパフォーマンスを発揮。金色に輝くグリメカ社製アルミフレーム〈ALCAST〉がなんともバブリシャスでありました(燃料タンク容量10ℓ・車両重量135㎏・シート高780㎜)。2023年現在、実動車を所有しておられるオーナーは何人いらっしゃるのかなぁ……!?

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●押しも押されもしない大ベストセラーモデルの2代目「VT250F(MC08)」のハーフカウルをはぎ取って端正な丸目ヘッドライトで登場した「VT250Z」。ともに成功したことを受けてベースモデルが3代目「VT250F(MC15)」に進化したときもノンカウルモデルが速攻で登場しました。それが写真の「VTZ250」だったのです。当時価格は39万9000円(燃料タンク容量13ℓ・車両重量159㎏・シート高745㎜)。改良を加えられたVツインエンジンはVT系空前絶後の43馬力を発揮しつつ定速で巡航すれば燃費も抜群! 実は筆者も購入し、全国各地へのラーメン聖地巡礼キャンプツーリングに大活躍してくれました

メーカー名:スズキ
車名:コブラ
重量:139kg
エンジン:水冷4サイクル直列4気筒 DOHC4バルブ
排気量: 248cc
最高出力:45ps/15000rpm

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●3ヵ月前にデビューしたばかりのNSR対抗Vツイン2ストレプリカ「RGV250Γ」(56万9000円)からフルカウルを取っ払った……だけでなく、フロントブレーキのシングル化、ライポジ見直し、ミッション変速比&リヤスプロケ変更、エンジンを黒く塗装、サーボモーターカバー新設など手間ヒマかけて“裸”にした車両が「ウルフ」でした(燃料タンク容量17ℓ・車両重量144㎏・シート高755㎜)。45馬力、有名な『街はウルフだ。』とのコピーや迫力あるスタイリング(DC-ALBOXフレームの存在感!)、その名に違わぬ爆裂加速力も最高で価格は50万9000円。なんで売れなかったんでしょう? スズキはいつも35年早い(汗)

●『セナさんの自分時間が、はじまる。』と同(1988)年、初のF1ドライバーズタイトルを獲得したアイルトン・セナ選手を広告キャラクターにしたことでも有名な「VT250スパーダ」(燃料タンク容量11ℓ・車両重量153㎏・シート高740㎜)。当時世界初となる一体成型アルミ鋳造技術を駆使した“CASTECフレーム”を中心に据えた、デザインといいカラーリングといいイタリア~ンな雰囲気はバンディット250に通じるところがありますね。なぜみんなイタリアに傾倒していたのか(笑)? 水冷4ストVツインは低中速域を強化した40馬力仕様となっており、当時価格は49万8000円。なお、スパーダとはイタリア語で“剣”とのこと


Bloomburrow Commander Decklists

●上で紹介した「GSX-R250R」からフルカウルを取っ払い、街乗りでの楽しさをさらに高めるウルフとほぼ同様の“おこだわり”モディファイが施された4スト45馬力のネイキッドバージョンが「コブラ」(53万9000円)です。毒蛇コブラが威嚇行為をしているような緊張感ある張り出しを見せる左右ラジエターシュラウド(RADIAL FLOW RADIATORと金文字で記載=湾曲したラジエターだったのです)が一番の見せ場ながらイマイチな雰囲気が漂っておりますね(燃料タンク容量13ℓ・車両重量160㎏・シート高730㎜)。残念ながら漫画や映画の『コブラ』のようには大ヒットしませんでしたから、速攻で販売は終了……(汗)

TV Shows | Netflix Official Site

「コブラ」は、1998年に発売されました。蛇が絡み付いているように見えるラジエーターサイドシュラウドのデザインから車名が付けられていると推測されます。カタログには、セクシーな女性が男性の背中にもたれるカットが使われており、もしかすると人気マンガをパクリ…いや、オマージュしているかも知れません。

Adopt | Wisconsin Humane Society

●せっかくなので「コブラ」カタログ内より筆者の妄想がレッドゾーンに達した素晴らしいビジュアルをご紹介。当時、彼女いない歴=年齢と同じというまるでイケてない大学生だったため、このようなシチュエーションには身悶えるほど憧れたもの。せめて形から入ろうと白いタンクトップを買い求めた苦い記憶が……

Spayed Domestic Shorthair / Mix 2 months

●400と同時開発された兄弟車で、“艶”をキーワードにしてボリューム感や曲線美を意識し、遊び心を持たせたデザインとされました。ステンレス製エキパイの取りまわしも250独自でクロスしている形状と輝きがとても美し〜い! 艶やかな鋼管ダイヤモンドフレームに搭載されたGSX-R250R系エンジンは、低中速の扱いやすさを向上させたモディファイを受けつつも最高出力45馬力/1万4500回転、最大トルク2.6㎏m/1万500回転を発揮し、キビキビした走りが身上(燃料タンク容量14ℓ・車両重量176㎏・シート高750㎜)。価格は51万5000円でありました。特筆すべきは初期型バンディット……250/400とも、センタースタンドを標準装備していたんです! 大宇宙センタースタンド教の筆者としては声を大にして書いておきます!?

Neutered Domestic Shorthair / Mix 2 years

全てのコアとなる4スト250レーサーレプリカ①「GSX-R250R」を全力で開発しつつ、(ほぼ)カウルを取り払っただけの“裸(ネイキッド)バイク”として②「コブラ」を、フレームまで新しくしてタンクやテールカウルも作り直した“シン・ネイキッド”モデルとして③「バンディット250」を。

The 200 Best Inventions of 2024 | TIME

後述しますが、さらに発想を柔軟にしてフルカウルスポーツにメットインスペースを加えた④「アクロス」を、そしてオリジナルの1100イメージを250サイズで“完コピ”するという常軌を逸した執念の結晶⑤「GSX250S KATANA」を……と、珠玉のショートストローク248㏄水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブエンジンを5機種で使い回すという(さらに後日にはVC化まで敢行!)ライバルメーカー驚愕の「数打ちゃ当たるだに~、……やらまいかッ!」攻撃をガトリング砲のごとく繰り出します。

Bandit Stamina 6 Pocket Nova Crop · Comfortable Heart Rate Monitoring

●狙ったのか神のいたずらなのか非常に似たようなスタイルのカワサキ。25ℓもの大容量パーソナルスペースをニーグリップ部分に用意しつつ、その下にはしっかり45馬力エンジンを積載するという異色のロードスポーツ(燃料タンク容量12ℓ・車両重量177㎏・シート高730㎜)で、価格は54万5000円。満タン航続距離の少なさやテールエンドにある給油口のせいでリヤシート後方まで活用する積載性が阻害されたりと、ZZ-Rと同じ“ツアラー”とは言い難かったためか当時はあまり人気が盛り上がらず……。しかし、今もってコアなファンを維持&獲得し続けている立派な名車です〜

Weapons List • Borderlands 2 – Database

●復刻版としては400より先にリリースされた車検要らずの“小刀”こと「GSX250Sカタナ」もまた、惚れ惚れするほどの完成度を持っていました。250の車格にオリジナルの格好よさを完全再現。黒一色に塗られた1本出しマフラーは1980年のケルンショーで世界に衝撃を与えた“GSX1100S KATANAプロトタイプ”を彷彿とさせるもの。エンジンは新馬力規制を先取りして40馬力仕様となっていたものの高回転まで回し切れる吹け上がりは特筆すべき気持ちよさ(燃料タンク容量17ℓ・車両重量178㎏・シート高750㎜)! 当時賛否両論あった前後17インチホイールも、今となってはタイヤ選択の幅が広がるというメリットのほうが大きいくらい。こちらが当時56万5000円だったのか、買い占めなかった自分を刀の錆にしてやりたい!?

Cobra Commander vs Bandit Montana at Membarz Only Battle Rap (2/5)

1982年にはレジャーバイク「RT50」に名づけられました。レクタングルタイヤを装着し、空冷2サイクル単気筒のエンジンを轟かせて、街中のみならず砂地や草地なども走り回るヤンチャなバイクでした。

Golf Shoes | Golf Trainers | American Golf

●並列4気筒ではありませんが、こちらもスズキが挑戦したクオーターバイクの新たな可能性……SSS(シングルスーパースポーツ)「グース250」です。倒立式フロントフォークやオイルクーラーなどを持つ“350”のほうが有名ですけれど、1万回転オーバーまで実用域として力強く吹け上がると評判になった249㏄油冷4スト単気筒OHC4バルブエンジン(30馬力/2.6㎏mを発揮!)を積む250版も完成度の高さでは負けず劣らずの出来(燃料タンク容量15ℓ・車両重量157㎏・シート高770㎜)。高剛性な鋼管ダイヤモンドトラスフレームも美しかったですね……。兄貴分より7万円安かった49万9000円という価格にも注目が集まりました

Bandit, Brittle Skeleton, Chakoya Toolshaper, Crypt Defiler, Filth ..

その流れを敏感に察知していたのか、スズキは88年6月にRGV250Γをベースにしたネイキッドバージョンのウルフを発売。続く89年9月にはGSX-R250Rベースのコブラを、同12月にはバンディット250を、90年にはGSX-R250ベースのアクロスを投入し、レプリカベースのネイキッドラインアップを拡大していく。これら4台のスペックを見るとすべてベースと同じ45PS。今に例えるならスーパーネイキッドだ。

Cobra Assassin, Crypt Shambler, Braindeath

見比べればすぐにわかるが、コブラはフレームもタンクもシートカウルもGSX-R250Rと共通。カウリングを取り外して丸目1灯ヘッドライトとし、専用メーターとラジエターシュラウドを取り付けて、フロントブレーキを大径シングルディスクにしたのみ。シュラウドの張り出しを強めにすることで、コブラが興奮して頭を広げた姿をイメージしている。