健康成人にタダラフィル 10mg 注)またはタダラフィルプラセボとテオフィリンを併用したときの ..


【Q】このたび,タダラフィル(ザルティア)の適応症状が拡大された。これまでの適応症状をふまえて,新しく適応となった前立腺肥大症(benign prostatic hyperplasia:BPH)などへの具体的な処方例を。また,ほかの薬剤との相互作用についても併せて。 (北海道 U)
【A】 筆者はこれまで,タダラフィルでは前立腺肥大症に伴う下部尿路症状(BPH/lower urinary tract syndrome:LUTS)を有する新患への単独投与,α1遮断薬効果不十分例への追加投与,5α還元酵素阻害薬との併用投与,あるいはα1遮断薬からの切り替え投与などを経験している。
タダラフィルは,以前より勃起不全(erectile dys-function:ED)治療薬,肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)治療薬としての承認を取得しており,今春,BPH/LUTS改善薬としても発売された。本剤は,膀胱出口部閉塞改善作用,骨盤内血流改善作用,求心性神経活動抑制作用などの下部尿路に対する作用に加え,抗炎症作用,抗酸化作用,血管内皮保護作用などの多岐にわたる薬理作用を有しており,LUTSに対する有効性が確認されている。

(1)新患に対する単独投与
従来,ホスホジエステラーゼ(PDE)5阻害薬は比較的若年層の患者に効果を発揮しやすいとの報告が散見されている(文献1)。当院では,50歳代から70歳代半ばまでの比較的若く活動的なBPH/LUTS患者に対しては,タダラフィルの多彩な薬理作用による患者満足度の向上を期待して,第一選択薬として積極的に処方している。これまでの経験から,本剤投与によりおおむねα1遮断薬と同程度の有用性が確認されている。実際,投与開始2週間目から頻尿や尿勢低下が改善した症例を経験している。

(2)α1遮断薬効果不十分例に対する追加投与
これまでにα1遮断薬のシロドシンを服用しているED患者が,シロドシンを継続した上でEDに対するタダラフィルを合わせて服用したところ,過活動膀胱症状を含め,排尿症状が有意に改善したことを報告した(文献2)。このことは,α1遮断薬のみでは効果が不十分な症例に対する併用療法の有用性を示唆している。実臨床においても,α1遮断薬を服用しても十分な満足が得られない患者に,タダラフィルを併用投与することで,排尿症状がより改善し,患者満足度の向上を認めた症例を経験している。

(3)5α還元酵素阻害薬との併用投与
海外では,フィナステリド単独投与と比べタダラフィル併用により,国際前立腺症状スコア(IPSS),国際勃起機能スコア(IIEF)が有意に改善したことが報告されている(文献3)。一般に,前立腺容積が大きな症例はα1遮断薬,あるいはタダラフィル単独では効果が劣る可能性が考えられる。5α還元酵素阻害薬の適応となる30cc以上の大きさの前立腺を有するBPH/LUTS患者に対しては,5α還元酵素阻害薬とタダラフィルの併用療法も選択肢のひとつになるものと考えられる。


シロドシンOD錠4mg「DSEP」との飲み合わせ情報[併用 ..

前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬として服用される「ザルティア錠」とED治療薬として服用される「シアリス錠」。用途が大きく異なる2種類の薬ですが、含有されている有効成分「タダラフィル」は全く同じものです。保険適用される「ザルティア錠」をED治療薬として使用できるのかを含め、2種類の違いを詳しく解説します。

17.1有効性及び安全性に関する試験
17.1.1国内第II相二重盲検比較試験
前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象に、シロドシンカプセル1回2mg注)、4mg又はプラセボを、1日2回、4週間経口投与した結果、シロドシンカプセル1回4mg投与はプラセボと比較して自覚症状(I‐PSSトータルスコア)を有意に改善した。副作用発現割合は、15.6%(42/270例)であった。用量別の副作用発現割合は、プラセボ群7.9%(7/89例)、4mg/日群16.9%(15/89例)、8mg/日群21.7%(20/92例)であった。主な副作用は、射精障害0%(0/89例)、11.2%(10/89例)、6.5%(6/92例)(プラセボ、4mg/日、8mg/日の順、以下同様)、口渇1.1%(1/89例)、0%(0/89例)、5.4%(5/92例)であった。副作用(臨床検査値)発現割合は、6.7%(18/270例)であった。用量別の副作用(臨床検査値)発現割合は、プラセボ群5.6%(5/89例)、4mg/日群6.7%(6/89例)、8mg/日群7.6%(7/92例)であった。主な副作用(臨床検査値)は、トリグリセリド上昇2.3%(2/86例)、3.7%(3/82例)、2.4%(2/84例)(プラセボ群、4mg/日群、8mg/日群)であった。
I‐PSSa)トータルスコアの投与前後の変化
--------------------------表開始--------------------------
投与群投与開始時測定値投与4週後変化量プラセボ群との群間比較
Dunnett型多重比較検定
プラセボ18.1±5.6(88)-3.0±5.8(88)-
2mg×2/日18.3±6.5(84)-5.7±6.1(84)P=0.013
4mg×2/日18.7±6.0(87)-6.6±5.5(86)P=0.000
単位:点平均値±標準偏差():症例数
a)I‐PSS:国際前立腺症状スコア(軽症:0-7、中等症:8-19、重症:20-35)
--------------------------表終了--------------------------
17.1.2国内第III相二重盲検比較試験
前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象に、シロドシンカプセル1回4mg1日2回又はプラセボを12週間経口投与した結果、終了時のI‐PSSトータルスコアは投与開始時に比較して、シロドシンで8.3及びプラセボで5.3それぞれ低下した。また、投与開始時に比較してI‐PSSトータルスコアが25%以上改善した症例の割合は、シロドシン76.4%(133/174例)及びプラセボ50.6%(45/89例)であり、重症度が軽症(I‐PSSトータルスコア8未満)まで改善した症例の割合は、シロドシン47.7%(83/174例)及びプラセボ31.5%(28/89例)であった。シロドシンでは自覚症状は投与1週後の早期から改善し、重症例に対しても改善効果が認められた。副作用発現割合は、シロドシン群54.9%(96/175例)、プラセボ群22.5%(20/89例)であった。主な副作用は、シロドシン群で射精障害22.3%(39/175例)、軟便及び口渇各8.6%(15/175例)、尿失禁5.7%(10/175例)、下痢4.6%(8/175例)、鼻閉4.0%(7/175例)、プラセボ群で軟便、口渇及び頭痛各4.5%(4/89例)であった。副作用(臨床検査値)発現割合は、シロドシン群31.4%(55/175例)、プラセボ群21.6%(19/88例)であった。主な副作用(臨床検査値)は、シロドシン群ではトリグリセリド上昇12.0%(21/175例)、CRP上昇5.7%(10/175例)、γ‐GTP上昇3.4%(6/175例)、プラセボ群ではトリグリセリド上昇10.2%(9/88例)、LDH上昇及びCRP上昇各3.4%(3/88例)であった。
I‐PSSトータルスコア測定値の推移
<<図省略>>
I‐PSSトータルスコアの測定値、変化量及び群間差
--------------------------表開始--------------------------
投与群例数投与開始時測定値a)終了時測定値a)変化量a)変化量群間差両側95%信頼区間
シロドシン17417.1±5.78.8±5.9-8.3±6.4-3.0-4.6、-1.3
プラセボ8917.1±6.111.8±7.1-5.3±6.7
a)平均値±標準偏差
--------------------------表終了--------------------------
17.1.3国内長期投与試験
前立腺肥大症に伴う排尿障害患者364例を対象としたシロドシンカプセル1回4mg1日2回52週間による長期投与試験では、持続的な改善効果と安全性が確認され、安定した自覚症状(I‐PSSトータルスコア)及び最大尿流率の改善が認められた。副作用発現割合は、65.4%(238/364例)であった。主な副作用は、射精障害25.0%(91/364例)、下痢7.4%(27/364例)、口渇7.1%(26/364例)、立ちくらみ6.6%(24/364例)、鼻閉5.8%(21/364例)、ふらつき(感)5.2%(19/364例)であった。副作用(臨床検査値)発現割合は、31.1%(112/360例)であった。主な副作用(臨床検査値)は、トリグリセリド上昇9.2%(33/359例)、ALT上昇4.2%(15/360例)、白血球数減少3.9%(14/358例)、ヘモグロビン量減少3.6%(13/357例)、ヘマトクリット値減少3.6%(13/357例)、AST上昇3.6%(13/360例)、赤血球数減少3.4%(12/358例)及びCRP上昇3.1%(11/359例)であった。
注)本剤の承認されている用法・用量は「1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお、症状に応じて適宜減量する。」である。

ーバー試験で、 タムスロシン (0.4mg/日) 単独投与とタムスロシンとタダラフィル

(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1.本剤は副作用の発現率が高く、特徴的な副作用として射精障害が高頻度に認められているため、本剤の使用にあたっては、本剤のリスクを十分に検討の上、患者に対しては副作用の説明を十分に行った上で使用すること〔11.2参照〕。
8.2.起立性低血圧があらわれることがあるので、体位変換による血圧変化に注意すること〔9.1.1参照〕。
8.3.めまいなどがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転など危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。
8.4.本剤投与開始時に降圧剤投与の有無について問診を行い、降圧剤が投与されている場合には血圧変化に注意し、血圧低下がみられたときには、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと〔10.2参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1.起立性低血圧のある患者:症状が悪化するおそれがある〔8.2参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:患者の状態を観察しながら低用量(1回2mg)から投与を開始するなどを考慮すること(シロドシンの血漿中濃度が上昇する)〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:患者の状態を観察しながら低用量(1回2mg)から投与を開始するなどを考慮すること(シロドシンの血漿中濃度が上昇するおそれがある)〔16.1.3参照〕。
(高齢者)
肝機能又は腎機能が低下している場合は低用量(1回2mg)から投与を開始するなど、患者の状態を十分に観察しながら投与すること(高齢者では一般に生理機能が低下している)〔16.1.3、16.6.1参照〕。
(相互作用)
シロドシンは主としてチトクロームP4503A4(CYP3A4)により代謝される〔16.4参照〕。
10.2.併用注意:
1).降圧剤〔8.4参照〕[起立性低血圧があらわれることがあるので、減量するなど注意すること(降圧剤服用中の患者は起立時の血圧調節力が低下している場合がある)]。
2).ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物等)[併用により症候性低血圧があらわれるとの報告がある(本剤はα遮断作用を有するため、併用によりこれらの血管拡張作用による降圧作用を増強するおそれがある)]。
3).アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール等)〔16.7.1参照〕[強力にCYP3A4を阻害するケトコナゾール(経口剤:国内未発売)との併用によりシロドシンの血漿中濃度の上昇が認められており、アゾール系抗真菌剤との併用により、シロドシンの血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、減量するなど注意すること(アゾール系抗真菌剤はCYP3A4を阻害することから、これらの薬剤との併用時には、シロドシンの血漿中濃度が上昇するおそれがある)]。
(適用上の注意)
14.1.薬剤交付時の注意
14.1.1.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2.本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である(また、水で服用することもできる)。
14.1.3.本剤は寝たままの状態では、水なしで服用しないこと。
(その他の注意)
15.1.臨床使用に基づく情報
α1遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において、α1遮断作用によると考えられる術中虹彩緊張低下症候群(IntraoperativeFloppyIrisSyndrome)があらわれるとの報告がある〔11.2参照〕。
15.2.非臨床試験に基づく情報
15.2.1.マウスでの104週間投与試験:20mg/kg/日以上の投与群で精嚢腺拡張の頻度上昇が認められたとの報告がある。
15.2.2.ラットでの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験:200mg/kg/日以上の投与群で精細管に精子細胞脱落が、600mg/kg/日投与群で精細管萎縮・精細管変性、精子生存率減少及び精子数減少が認められたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
20.2.PTP包装はアルミピロー開封後、バラ包装は開栓後、湿気を避けて遮光して保存すること。
20.3.製剤の特性上、吸湿により錠剤表面がざらつくことがある。
20.4.錠剤表面に使用色素による茶色、赤色及び黄色の斑点がみられることがある。
(保管上の注意)
室温保存。

グレープフルーツの果汁には、ザルティア錠の副作用の危険性を高める成分が含まれています。しかも、それらの成分を摂った日だけではなく、2~3日持続する場合もあると報告されています。グレープフルーツの果汁を含んだジュースを飲んだあとに数時間あけてからザルティア錠を服用したとしても、タダラフィルの作用が強く出てしまう可能性があります。もしグレープフルーツの果汁を含んだジュースなどを飲んでしまった場合は、数日経ってからの服用が無難でしょう。グレープフルーツを摂取する習慣のある方は、近いうちにED治療薬を服用する可能性がないか、その都度判断していくことをおすすめします。

タムスロシン(ハルナール)、ナフトピジル(フリバス)、シロドシン(ユリーフ)など ..

以上をまとめると、ユリーフ(シロドシン)の射精時の違和感、精液量の減少を容認できる方には、早漏症治療の選択肢の一つになりえます。
従来のセロトニン再取り込み阻害剤(パロキセチン(パキシル)やダポキセチン(プリリジー))で、 吐き気や下痢、頭痛、眠気、性欲減退や勃起不全などの副作用が認められる方、躁転化や自殺企図などの心配を持たれる方は、試していただくのが良いと思います。
また、EDを合併されている方も、良い適応となる可能性があります。
逆に、精液量が減少するため、挙児希望の方や、精液の射出による満足感を希望の方には不適当となります。

全身性の副作用は、LUTS下部尿路症状、前立腺肥大症などで治療経験を踏まえても、ほぼ問題ない、非常に安全性の高い薬剤です。
立ちくらみ(起立性低血圧)は、α1B受容体を遮断する事で発現する事が多いため、α1A受容体に選択制の強いユリーフ(シロドシン)では、フリバス(ナフトピジル)、ハルナール(タムスロシン)などと比較して、少ない印象です。
オーガズム時、射精時の違和感、精液量の減少を認めるものの、全身性の副作用はほとんど認めないため、安全性の高い薬剤であると言えます。

JG」との飲み合わせ情報。日本ジェネリック株式会社の「シロドシン錠4mg「JG」」と併用 ..

少数例ではありますが、外国の臨床試験において、ザルティア錠の服用後、4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が報告されています。持続勃起に対する処置を速やかに行わなかった場合、陰茎組織の損傷や勃起機能を永続的に損なう可能性もあります。また、外国においてタダラフィルを含む勃起不全治療薬の投与後に、まれに視力低下や視力喪失の原因となる可能性がある疾患(非動脈炎性前部虚血性視神経症)の発現が報告されています。服用後に上記のような異常が見られた場合には、すぐに病院を受診しましょう。

ユリーフ(シロドシン)の射精遅延効果の秘密は、α1A受容体のブロックにあります。
このα1A受容体は人間の精嚢に広く分布しています。
精嚢とは、前立腺の後方に位置する精のう液を分泌する器官で、精嚢液は、精液の7割を占めています。
射精の引き金として、この精嚢液の射出が重要になりますが、これをブロックすることが、射精遅延効果に結びついているのではないかとしています。


◇射精障害が起こったときに注意することは? 射精時の精液量の減少以外に症状はありません。 服用中または休薬により回復します。

(アルファブロッカー)と呼ばれる、主に、下部尿路症状(LUTS)に対する治療薬の射精遅延効果が注目されております。
このアルファブロッカーと呼ばれる薬剤にも副作用がございます。 主な副作用は、立ちくらみ(起立性低血圧)と射精障害です。
射精障害の範疇にある早漏症の治療に、射精障害を来す薬剤を使用する事に疑問を感じる方もいらっしゃると思いますが、このα遮断薬の副作用を逆手に取った治療法とお考えください。
LUTS下部尿路症状、前立腺肥大症は、高齢男性が罹患する疾患であり、その治療薬は、より安全であることが要求され、実際に、臨床でも軽微なものであることが、確認できております。
α遮断薬は各種ございますが、その中でも、特に(シロドシン)は、以前より、射精を抑制する事が知られておりました。
この作用の違いは、ユリーフ(シロドシン)の高いα1A受容体選択制によるものと推測されています。

どちらの治療 を受けるかをお選びいただくことはできません。 本研究に用いる薬剤であるシロドシン、ビベグロンともに併用禁止薬はあり ません。

一方、シアリス錠にはタダラフィルが5mg、10mgまたは20mg含まれた3つの規格があります。10mgから使用し、効果がなければ20mgに増量するという考え方が一般的ではあります。一方で、健康な成人であれば10mgと20mgとの間に安全性に大差がなく、薬価自体も両者にわずかな差しかないことまで考慮すれば、最初から20mgを服用し、十分な効果や使い勝手の良さを実感するというのもある意味で非常に合理的といえるでしょう。5mgのタイプは腎臓の機能に問題がある方に対して使用されます。