デキサメタゾンは合成副腎皮質ホルモンとして強力な抗炎症作用をもち、副作用の少な





生物学的半減期:下垂体抑制作用を指標

(診療薬のリスクマネジメント.松宮輝彦/監修,原 一恵/編,東京,診断と治療社,2009より引用)


デキサメタゾン(デカドロン®)0.5mg, 36〜54時間, 0.75mg, 30, 0.

外用薬に含有されているステロイドホルモンは、体内で産生されるステロイドホルモンを人工的に合成して力価(効果)を強めたものです。いろいろな症状で使用しやすいように、強さ(ランク)の弱いものから強いものまで多くの製品があり、その強さは5ランクに分けられています()。最近はジェネリックのステロイド外用薬が多く登場し、たくさんの商品名がありますが、中に入っている成分名を比較すると、どのランクのステロイド外用薬かを知ることができます。
日本にはたくさんのステロイド外用薬があると言われていますが、欧米ではさらに多くのステロイド外用薬が使用されています。また、日本では5gチューブが主流ですが、欧米の外用薬は50gや100gチューブが主流です()。日本と比較して、欧米の方が外用薬の使用量が多いのは、チューブサイズの違いが影響していると考えられます。

1996 などが報告されている。
Shinkaiらは、肺癌患者に対する抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐に対して、デキサメタゾンのランダム化比較試験を報告した。適格条件を、肺癌患者、前抗悪性腫瘍薬投与なし、PS0-3、除外条件を、コントロール不良の糖尿病、活動性の消化性潰瘍、精神疾患とした。全ての患者から署名でのインフォームド・コンセントが得られた。全ての患者にシスプラチン80-120mg/m2が投与された。小細胞性肺癌患者には、加えてエトポシド100mg/m2day1-3が投与され、非小細胞性肺癌患者には加えてビンデシン3mg/m2が毎週投与された。組織型(小細胞性、非小細胞性)で層別化され、ランダムに割りつけられた。シスプラチン80mg/m2の投与をされた患者はmetoclopramideまたは、デキサメタゾンに割りつけられた。シスプラチン120mg/m2の投与をされた患者は、metoclopramide+デキサメタゾンまたは、metoclopramide+プラセーボに割りつけられた。Metoclopramideは2mg/kg静注2時間毎4回投与された。デキサメタゾンは、シスプラチン投与30分前に16mg点滴静注され、その後、8mgをシスプラチン投与後1.5時間後、3.5時間後、5.5時間後に投与された。Promethazine25-50mg静注がmetoclopramideの錘体外路症状予防のため両群に投与された。その他の制吐剤はシスプラチン投与12時間前、24時間後まで投与禁止された。
Metoclopramide対デキサメタゾンの結果:1984-1985まで29例が登録された。表1に患者背景を示す。
表1
急性嘔吐完全制御率はmetoclopramideで39%、デキサメタゾンで27%であった。遅発性嘔吐完全制御率はmetoclopramideで67%、デキサメタゾンで55%であった。共に有意差は認められなかった。有害事象を表2に示す。毒性は全般的に軽微であった。Metoclopramideで眠気、下痢が多かった。
表2
Metoclopramide+プラセーボ対metoclopramide+デキサメタゾンの結果:1984-1986年まで23例が登録された。表3に患者背景を示す。
表3
最初のコースでの急性嘔吐完全制御率はmetoclopramide+プラセーボで27%、metoclopramide+デキサメタゾンで92%であった。遅発性嘔吐完全制御率はmetoclopramide+プラセーボで37%、metoclopramide+デキサメタゾンで23%であった。有害事象を表4に示す。Metoclopramideにデキサメタゾンを加えることで、特徴的な有害事象は認められなかった。
表4
SekineらはJCOG(Japan Clinical Oncology Group)の臨床試験として、肺癌患者に対する抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐に対するデキサメタゾンの臨床第二相試験の結果を報告した。適格条件を、肺癌患者、年齢15-74歳、PS0-2、前抗悪性腫瘍薬投与なし、十分な臓器機能を有する患者とし、除外条件をコントロールされない脳転移、糖尿病、心疾患、精神疾患、活動性の消化性潰瘍・感染症、B型肝炎、ステロイドに対する過敏症の既往のある患者とした。シスプラチン80mg/m2day1、ビンデシン3mg/m2day1 and 8,マイトマイシン8mg/m2day1または、シスプラチン80mg/m2day1、エトポシド100mg/m2day1-3を投与した。制吐剤として、グラニセトロン40ug/kgday1、metoclopramide10mg1日3回day2-5、デキサメタゾン32mg/m2day1-3,16mg/m2day4,8mg/m2day5に投与した。
33例が登録された。患者の背景は、21例が男性、年齢の中央値は57歳(40-74歳)、PS0が3例、1が29例、2が1例、シスプラチン/ビンデシン/マイトマイシンが29例、シスプラチン/ビンデシンが1例、シスプラチン/エトポシドが3例であった。急性嘔吐完全制御率は85%であった。遅発性嘔吐完全制御率は60%であった。有害事象は、116-160mg/dlの高血糖が42%、161-250mg/dlの高血糖が9%に見られたが、治療は有さなかった。しゃっくり61%、落ち着かないなどの症状が18%に見られ、metoclopramideを中止した。便秘73%、眠気36%、頭痛30%、めまい30%、振戦12%、下痢12%であったが、全て軽度であり、自然消失した。
6.本剤の安全性に関する評価


7.本剤の投与量の妥当性について


[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け

デキサメタゾン抑制試験は、クッシング症候群(「」の項参照)が疑われた場合に行う検査で、デキサメタゾン(商品名:デカドロン)は副腎(腎臓の上にある小さな内分泌臓器)で作られるコルチゾールの作用を強力にした内服薬です。

ステロイドホルモンはアレルギーの免疫反応を抑える抗炎症作用により、皮膚炎の赤みやかゆみを抑えます。一方で、ステロイドホルモンには抗炎症作用以外に、血糖値をあげたり、胃粘膜を過敏にしたり、骨粗鬆症を引き起こす作用があり、そのために非常に怖い薬という印象があります。ステロイド内服薬は消化管で吸収され全身に波及するため、こういった全身性の副作用を引き起こすことがありますが、外用薬は皮膚から吸収されるため、血液中に入る量は微量で先ほど触れたような全身性の副作用が起きることは、まずありません。
一般に、ステロイド外用薬の副作用は皮膚にあらわれます。はステロイド外用薬とタクロリムス軟膏の効果と副作用をまとめたものですが、ステロイド外用薬の局所性副作用として、以下のようなものがあげられます。

エステルナトリウム製剤(ヒドロコルチゾン投与量の 1/4 を目安)、デキサメタゾンリン酸

デキサメタゾンの内服の方法には様々なやり方がありますが、慶應義塾大学病院では一晩法を採用しています。一晩法では、深夜23時に低用量の場合はデカドロン®1mg(2錠)、高用量の場合は8mg(16錠)を内服していただきます。そして、翌朝の8時~9時頃に血液検査を行い、コルチゾール濃度が低下するかどうかを検査します。入院中にこの検査を行う場合は、同時に蓄尿(ちくにょう)検査(24時間に排尿した尿をすべてバッグに貯める検査)を行って、尿中のコルチゾール濃度を参考にすることもあります。

そうしたなか、国内でも長い間用いられてきた「デキサメタゾン」が、英国の試験において認証され、新型コロナウイルス感染症に対する承認済み治療薬として位置づけられたことで話題をよんでいます。

(デキサメタゾンとして6.6 mg=デキサメタゾンリン酸エステルとして8 mg).

重篤な有害事象5件が3つの研究で報告されていた。神経周囲に投与したデキサメタゾンとプラセボを比較した試験の1件では、患者1人に神経ブロック関連の有害事象(気胸または肺虚脱)が発生したが、この患者がどちらに割り付けられていたかは報告されていなかった。その他の有害事象は神経ブロックと関連がなく、デキサメタゾンの神経周囲投与と静脈内投与、およびプラセボを比較した2件の試験で発生した。プラセボ群の患者2人が術後1週間以内に入院を必要としており、1人は転倒によるもの、もう1人は腸管感染症によるものであった。プラセボ群の患者1人が複合性局所疼痛症候群(CRPS)と呼ばれる慢性疼痛症候群を発症し、デキサメタゾン静脈内投与群では1人が肺炎を発症した。安全性の問題に関するエビデンスの質は非常に低かった。

合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)のひとつであるデキサメタゾン(商品名:デカドロン®)は、抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用などの作用を有することが知られています。重症感染症を含めた種々の適応症を有しており、1960年代から現在に至るまで、様々な疾患に対して汎用されてきた薬剤です。


⑵ 低用量デキサメタゾン抑制試験デキサメタゾンはステロイドの一つです ..

新型コロナウイルス感染症の重症患者では、肺障害および多臓器不全をもたらす全身性炎症反応を発現することが確認されています。ステロイドは抗炎症作用を有するため、デキサメタゾンにはこれらの有害な炎症反応を予防または抑制する可能性が示唆されており、前述の試験によって効果が裏付けられました。

50-02-2・デキサメタゾン・Dexamethasone・041 ..

手術後12時間の時点での痛みの強さは、プラセボ群と比較してデキサメタゾン神経周囲投与群で低く(5研究、患者257人、非常に質の低いエビデンス)、手術後24時間時点でも同様であった(9研究、患者469人、質の低いエビデンス)。デキサメタゾン静脈内投与群とプラセボ群を比較したところ、手術後12時間の時点(3研究、患者162人、質の低いエビデンス)と24時間の時点(5研究、患者257人、質の低いエビデンス)のいずれも、デキサメタゾン静脈内投与群のほうがプラセボ群よりも痛みの強さが低かった。使用したオピオイド系鎮痛薬の量も、神経周囲および静脈内にデキサメタゾン投与を受けた患者では少なかった。デキサメタゾンの神経周囲投与と静脈内投与の比較では、手術後の痛みの強さや使用したオピオイド系鎮痛薬の量に差はなかった。したがって、デキサメタゾンの投与方法のどちらか一方が痛みの軽減に優れているわけではないと結論付けた。

その結果、デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏 0.1%「MYK」

デキサメタゾンは副腎皮質ホルモン製剤であるため、効果・効能は多岐にわたります。具体例としては、慢性副腎皮質機能不全、関節リウマチ、エリテマトーデス、うっ血性心不全、気管支喘息、悪性リンパ腫、重症感染症などがあげられます。詳細については、添付文書を確認するようにしてください。

一般に血中半減期が長い(デキサメタゾンやベタメタゾン)ほど、グルココルチコイド作用が強力である。

デキサメタゾンとして6mgを1日1回、10日間にわたり服用します。体重40kg未満の患者さまでは0.15mg/kg/日へ減量を考慮し、肥満・過体重例では用量につき個別に検討することが推奨されています。また、患者さまの状態によっては経口・経管以外に、静注が選択される場合もあります。

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デキサメタゾンの主な副作用としては、感染症の増悪、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化性潰瘍、消化管穿孔、膵炎、精神変調、緑内障、血栓塞栓症などが報告されています。服用中止後に、発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、ショック等の離脱症状があらわれる場合もあるので、注意が必要です。

- Dexamethasone群:従来の治療+デキサメタゾン投与

2020年11月時点のデキサメタゾンの薬価は、デカドロン®錠4mgが31.9円/錠、デカドロン®注射液6.6mg2mLが299円/瓶です。内服薬の後発医薬品はありませんが、注射液では後発医薬品として富士製薬のデキサート注射液6.6mg2mLが156円/瓶として薬価収載されています。

健康成人男子 10 名に、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム(デキサメタゾンとして 20mg).

感覚神経ブロック持続時間は、プラセボ群と比較したところ、デキサメタゾンの神経周囲投与群で6時間半(27研究、患者1,625人、低い質のエビデンス)、デキサメタゾン静脈内投与群では6時間(8研究、患者499人、中等度の質のエビデンス)延長した。デキサメタゾンの神経周囲投与と静脈内投与を比較した場合、感覚神経ブロック持続時間は神経周囲投与群のほうが3時間長かった(9研究、患者720人、中等度の質のエビデンス)。

デキサメタゾン(1 回 6mg 1 日 1 回 10 日間)を投与する。ベクルリー ..

デキサメタゾンによる確実な治療効果を得るためには、初回服用後から10日間にわたり継続して服用することが必要です。そのため、コンプライアンスを意識した服薬指導が重要です。

一方、デキサメタゾンは、ROR 値は有意差が有ったが、シグナル検

途中で症状が改善しても中止せず、最後まで服用するように指導します。手引きではデキサメタゾンとして6mgの服用が推奨されており、デカドロン®錠4mgを用いる場合では1回あたり1.5錠の服用が必要となるため、1回量を確認することもポイントです。

(デキサメタゾンとして6.6mg=デキサメタゾンリン酸エステルとして8mg) ..

また、デキサメタゾンの服用により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害などの重篤な副作用があらわれる例が報告されています。これらの副作用があらわれた場合における対応について、適切な指導を行うことも求められています。

は、プレドニゾロンは15倍(90)、デキサメタゾンは70-80倍(91)と報告されている。以

この記事では、デキサメタゾンの効果や副作用、薬価などについて解説していきました。現在では、2020年5月にレムデシビル(商品名:ベクルリー®点滴静注液)が特例承認され、ファビピラビル(商品名:アビガン®錠)などの適応外使用も認められるなど、新型コロナウイルス感染症に対して用いることのできる薬剤の選択肢は増えつつあります。

サンテゾーン0.05%眼軟膏と同一成分[デキサメタゾン(外用)]の医薬品情報一覧.

上肢(肩関節から指先)および下肢(股関節から足の指先)の手術を受ける際に、デキサメタゾンを神経周囲または静脈内に投与することによって末梢神経ブロックによる痛みの軽減効果が長くなるかどうか、また、術後の痛みの強さが減少するかどうかを検討したランダム化比較試験を探した。また、デキサメタゾンを神経周囲または静脈内に投与することによって副作用や悪影響を生じるかどうかも検討した。2017年4月25日までに発表された医学文献から、末梢神経ブロックを併用した上肢または下肢の手術を受けた成人または小児のいずれかを含む論文を検索した。また、各評価項目についてのエビデンスの質を評価した。

プロピオン酸デキサメタゾン(0.1%) 吉草酸デキサメタゾン(0.12%) ハルシノニド ..

メサデルム(一般名:デキサメタゾンプロピオン酸エステル)は、抗炎症作用や血管収縮作用のあるステロイド外用剤で、炎症による皮膚の赤みやかゆみ、はれなどを改善する作用があります。
は強さにより5段階に分けられますが、メサデルムの強さは上から3番目のストロングクラスです。同じ強さのステロイド外用薬としては、フルコート(フルオシノロンアセトニド)、ベトネベート(ベタメタゾン吉草酸エステル)、、などがあります。