[PDF] 浜松市内科医会 AAS 第 5 報 経口第 3 世代セフェム系抗菌薬の問題点


株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者


セフェム系のエステル型(セフェム第三世代)です。安全性でいまでも使われている ..

抗菌剤はいろいろあり選択に迷うところです。いろいろな薬品をはば広く使うより、数種類の薬剤の知識を深くしてパターン化したほうが臨床的に有効と思います。ここではジスロマック、フロモックス、クラビットを主として考察してみました。サワシリン(アモキシシリン)は術前投与としか使用しません。セフゾンもフロモックスが使えないときに使用します。

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セフェム系抗菌薬一覧「第一世代・第二世代・第三世代・第四世代」

抗菌薬はかなり週類がありどれを使うか迷うところです。歯性感染症の第一選択はセフェム系、歯周組織炎での第一選択は移行率を考慮してマクロライド系、骨髄炎など薬剤の移行が十分で無い時はニューキノロン系が良いとされています。

はい、外来処方が入力されたタイミングで、直接処方医に電話しました。コロナ禍以前は、当院における1日の平均患者数は1,600~1,800人、平均処方箋枚数は230~270枚にのぼり、処方箋の約40%にあたるおよそ100枚で抗菌薬が処方されていました。それらすべてに目を通し、院内処方に関しては問題があると思えば処方医に電話をかけて、フィードバックを行いました。

【抗菌薬】ペニシリンアレルギー、 セフェムアレルギーの対応と代替薬

CEP薬はβ-ラクタム系薬の一員ですから、ペニシリン系薬やカルバペネム系薬と同じく細菌のペニシリン結合蛋白(PBP)に結合します。CEP薬はPBPの中でも特にPBP3に対する親和性が高く、PBP3の役目である隔壁合成を抑えますから、菌体が分裂せずに伸長してフィラメント化し、溶菌に至ります。CEP薬の多くは未変化体で腎から排泄されます。腎機能低下例では血中濃度の半減期が延長します。このような場合、濃度依存型に抗菌効果を発揮するアミノグリコシド系薬では投与間隔を空けることで対処できますが、CEP薬を含むβ-ラクタム系薬は時間依存型の薬剤ですから、むやみに間隔を空けるわけにはいきません。有効な血中濃度を維持することが必要ですから、投与量の減量で対処することも考えます。CEP薬の中でもCTRXとセフォペラゾン(CPZ)は、例外的に蛋白結合率が高くて肝胆道系からの排泄が多く、血中濃度が比較的長く持続します。

当院は2014年から院外処方に移行し、現在はほぼ9割が院外です。院内で出すのは「抜歯前に予防抗菌薬を投与したい」、「抜歯後すぐに鎮痛薬と抗菌薬をセットで使いたい」などのケースに限られます。院外処方箋については発行された時点で直接話をすることができません。そこで、院外処方箋に対しては、電子カルテのメモ欄を利用して、文書によるフィードバックを行いました。

現在、供給が十分でないアモキシシリン/クラブラン酸(オーグメンチン®)、アモキシシリンに加え、代替薬として使用していた第一世代のセファロ.

ジスロマックかフロモックスが第一選択になります。投薬後4-5日経って炎症が改善されなければ、薬を変えます。90%以上が第一選択で治ってしまいます。ジスロマック→フロモックス→クラビットと最後までいったのは2人しかいません。
これら3剤は2011年現在 抗菌力は衰えていません。

厚労科研宮入班2017₋19が昨年終了し、我々も第1期の取り組みにいったん区切りをつけました。今年度から厚労科研宮入班2020₋22が始まったのにともない、神戸・姫路とも新しく後期研修医の先生方をメンバーに迎え、第2期の活動を始めています。
神戸に関しては、3つ新しいことを考えました。まず抗菌薬の処方動向調査ですが、セフジトレンに代わってアモキシシリン(広域ペニシリン系)、セファレキシン(第1世代セファロスポリン系)、クラリスロマイシン(マクロライド系)の3剤について、モニタリングとフィーバックを行っています。フィードバッグについては、アンケートで「不適切処方という言い方はきつい」という意見があったため、「不適切処方」ではなく「適切処方」の割合を報告することにしました。現在、4名のチームで月1回ミーティングを行い、AMR NEWSを発行しています。


第 2 世代セフェム系薬が第一選択となる.第二選択薬としては,β―ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン系薬,第

注射用のセフェム系抗菌薬は第一世代〜第四世代までに分類されます。

ESBLを産生する細菌は、有効な抗菌薬が限られてくる点で非常に厄介です。 3

グレースビットは(フルオロキノロン系 シタフロキサシン水和物)は非常に優れた抗菌性があります。また錠剤も小さくのみやすいそうです。比較的新しい薬(2008承認)でまだ使っていません。クラリス ファロム優れた薬ですが、数回しか使ったことがありません。

ることとし、その際には、アモキシシリン水和物を第一選択薬として 5~7 日 ..

CEP薬が第一選択薬あるいは第二選択薬となる場面を疾患別に考えてみましょう。肺炎球菌やインフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリスが原因菌として多い中耳炎・副鼻腔炎の経口薬治療では、アモキシシリン(AMPC)もしくはクラブラン酸/アモキシシリン(CVA/AMPC)が第一選択ですが、第3世代CEP薬に属するセフジトレン・ピボキシル(CDTR-PI)とセフカペン・ピボキシル(CFPN-PI)が第二選択となります。重症例では高用量投与を心がけます。

経口第 1 世代セフェム系抗菌薬のセファレキシンが、重症のペニシリンアレ

最初から歓迎はしていただいたのですが、フィードバックをくり返す中で「自分はなるべく考えて出すようにしているけれど、後送病院の若い先生は簡単に抗菌薬を処方するよね」といった、先生方の本音も見えてきました。センターだけでなく地域全体で我々に期待する思いを知ったことで、私自身も職場の同僚医師にフィードバックをくり返すようになりました。研修が終わりチームを離れる時には「病院の先生方があまり出さなくなったね」といった前向きな言葉もいただき、地域全体での意識変革に貢献できたのではないかと思っています。

・第一選択薬としては,アモキシシリン水和物内服 5~7 日間が推奨される. ..

基礎疾患のない~軽微な細菌性気道感染症ではやはり上記の3菌種が原因菌として多く、β-ラクタマーゼ阻害薬配合剤と並んで前述の第3世代CEP薬を選び、中等症以上ではそれらに相応する注射薬を選択します。市中肺炎例でも上記の3菌種が原因菌として多く、第3世代第2群のCTRXあるいはCTXを選択し、外来治療可能な軽症例では前述の第3世代CEP薬を選択します。院内肺炎や医療・介護関連肺炎では、入院・入所後早期では市中肺炎と同じ選択を行い、それ以外の多くの例では第3世代第3群(いわゆる第4世代)を選ぶこともありますが、ESBL産生菌や緑膿菌の関与が多くなるので選択には注意が必要です。

WHOが推奨する 新しい抗菌薬適正使用の基準 ――AWaRe分類

「意外といけるかも」と思いました。例えば、「この抗菌薬の使い方は何か理由があるのですか」と尋ねると「いや特には」というお返事だったので、「ペニシリン系に変えるのはどうですか」と提案したら、「いいですよ」と言われたり、そんなやり取りも多かったです。ご了解いただいた先生にはその場で処方を変えていただき、「他の先生方にも広めて下さい」とお願いしたりもしました。

[PDF] 歯周病患者における抗菌薬適正使用のガイドライン 2020

ピボキシル基を有する抗菌薬は消化管吸収を高めるためにピバリン酸がエステル結合されています。
代謝を受けて、活性本体とピバリン酸となり、ピバリン酸はカルニチン抱合を受けて尿中から排泄されるため、低カルニチン血症が起こります。

例えば、アンピシリン(ABPC)とアモキシシリン(AMPC)は6位側鎖 ..

抗菌薬処方マニュアル「GRAT」を作成し、センターの診察室に置きました。アンケートの「マニュアルがほしい」という声に応えたもので、内容はひめマニュを踏襲しています。
3つめはまだ調整中ですが、保健所を中心に神戸市の行政を巻き込んだ情報公開・広報・市民教育を考えています。情報公開・広報については、神戸市が感染症の発生状況を独自に収集・公表しているホームページ「神戸市感染症統合情報システム」に、「急病センターにおける毎月の抗菌薬処方動向」も載せてもらう方向で動いています。AMR NEWSは紙ベースで、出務医師がセンターに来た時しか見られないため、教育波及効果が少ない・遅いという課題がありました。ホームページで公表すれば、他の市町村が何かアクションを起こしたいと思った時にも参考にしてもらえます。このように、行政を巻き込んで地域における処方動向や取り組みを公開することは、One Healthという観点からも望ましいと考えられ、まずは過去のデータから上げていく予定です。

耐性機構を持たず、アンピシリン(ABPC)やアモキシシリン(AMPC)といったアミノペニシリンに感受性を示す。 ..

市民教育の最終的なゴールは、保護者が医師に「なぜ抗菌薬が必要なのですか?」と聞けるぐらいのレベルまでリテラシーを上げることが目標です。具体的には、①神戸市主催の新生児1カ月検診の際に抗菌薬適正使用のリーフレットを保健師から渡す、②4カ月検診時に①に関するアンケートを行い、可能であればフィードバックも行う、という取り組みを考えています。「子どもに薬を飲ませるのはどうなんだろう」と一番気にしている若い親世代に、早い段階で「抗菌薬はこういう場合に使うものだ」と意識づけすることは、長い目で見ていい方向につながるのではないかと思います。

[PDF] 本邦小児に対する外来での抗菌薬適正使用プログラム実践ガイダンス

第3世代は1980年代以降に実用化されており、セファロスポリナーゼにはさらに安定となりましたが、他世代薬と同様に基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)には不安定です。筆者は第3世代を3つに群別しています。第1群は抗緑膿菌活性の強化されたセフタジジム(CAZ)が代表ですが、グラム陽性菌への抗菌力はむしろ低下しています。この群にはオキサセフェム系薬のラタモキセフ(LMOX)も含まれます。第2群は、抗緑膿菌活性は期待できないもののグラム陰性菌に対する抗菌活性が強力であり、併せて肺炎球菌などのグラム陽性菌にも抗菌活性を有するグループであり、セフォタキシム(CTX)が代表です。この第2群には、血中濃度の持続が長くて1日1回投与も可能なセフトリアキソン(CTRX)も含まれます。1990年代以降に実用化された第3群は、第1群と第2群の特長を併せ持つグループであり、セフェピム(CFPM)が代表です。緑膿菌をも含めてグラム陽性から陰性まで広くて強い抗菌活性を示しますから、これを第4世代と分類する向きもあり、原因菌未確定の好中球減少時の発熱(FN:febrile neutropenia)などにも用いられますが、やはりESBLには不安定です。なお、各世代共に経口薬も実用化されています。

第三世代セフェム系抗菌薬[セフォタキシムまたはセフトリアキソン]+ ..

閉経前の膀胱炎では、第一選択のキノロン系薬に続く第二選択が経口CEP薬ですが、閉経後ではキノロン耐性大腸菌の関与が多いので、第一に経口CEP薬を考えます。腎盂腎炎も同様ですが、重症例では高世代CEP薬を選びます。尿路に基礎疾患を持つ複雑性尿路感染症や敗血症を伴う尿路感染症では、高世代CEP薬を選びますが、ESBL産生菌の問題はここでも同様です。皮膚軟部組織感染症では黄色ブドウ球菌や化膿性連鎖球菌が多く、経口薬の投与が可能な軽症例では第一世代のセファレキシン(CEX)やセファクロル(CCL)が選ばれ、注射剤の投与が必要な場合はCEZが選ばれます。

第3世代および第4世代セフェム系抗生物質に対する耐性を持ちますが ..

抗菌薬の処方動向調査は引き続き行っていきます。そのほか今提案しているのは、耳鼻咽喉科の処方動向についてのモニタリングです。耳鼻咽喉科は同じ中耳炎でも重症例が対象となり、抗菌薬の処方割合も高い傾向にあります。重症度に合わせた処方をしているかなどを評価し定期的にフィードバックすることで、意識や行動の変容にどれぐらいつながるか、これから調べていきたいと考えています。

[PDF] セフェムアレルギーと βラクタム系抗菌薬の使用(交差反応)

1つのきっかけは、国公立大学附属病院感染対策協議会のメンバーになったことです。2013年に行われた全国の歯科のサーベイランスの結果では、当院はとにかく抗菌薬の処方量が多く、全国データを引っ張るぐらいの勢いで、唖然としました。その後2015年に、当院における経口抗菌薬の使用実態を初めて調査したのですが、思った通り第3世代セフェム系抗菌薬が全体の半数近く処方されていました。そんな時に「AMR対策アクションプラン(2016-2020)」が発表されて、「これは本当に解決しなければいけない問題なのだ」と真剣に考えるようになったのです。まずは一部の診療科で介入を始め、2017年度からは全科を対象としたASP活動を本格的に開始しました。