疲労 、 発熱 、 粘膜炎症 、 白血球増多 、 月経異常 、 代謝異常 、 低カリウム ..


診断は全身倦怠感の有無を患者に直接聞くことから始まる。次いで倦怠感の程度、日常生活への影響、心理状態などに着目する。

■治 療
原因の治療:
全身倦怠感は複数の因子が関連していることが多い。その因子のうちひとつだけでも取り除くことができれば、患者に利益をもたらす。


⇒長く続く場合は、しゃっくりを抑えるためにお薬を使うこともあります。 デキサメタゾン(ステロイド)による作用

薬による治療法:
全身倦怠感に対する薬の効果には限界がある。悪液質に伴って生じる倦怠感には、コルチコステロイドの投与が有効な場合がある。デキサメタゾンあるいはベタメタゾン2~4mg/日、プレドニゾロン15~30mg/日を経口投与する。投与後、1週間経っても効果が認められなければ中止する。全身倦怠感を主症状とする抑うつの場合は、抗うつ薬を投与する。

2)高カルシウム血症による症状
■診 断
症状は、食欲不振、全身倦怠感、口渇、便秘などにはじまり、進行するにしたがい、嘔気、嘔吐、傾眠、脱水、せん妄などが現れる。いずれも非特異的な症状であるため、高カルシウム血症の疑いを持たないと見逃す可能性がある。
診断には、血清総カルシウム値を次の式を用いて補正し、血清補正カルシウム値を求める。



血清補正カルシウム値10.3mg/dl 以上を高カルシウム血症と診断する。通常、血清補正カルシウム値12.0mg/dl 以上で症状が出現する。

■治 療
生命予後が月単位と予測される患者に高カルシウム血症が発生した場合、ビフォスフォネート製剤による治療が有効である。ビフォスフォネートが有効なときには血清カルシウム値が24~48時間後から低下し始める。

しかし、生命予後が週単位から日単位と予測される患者では、ビフォスフォネート製剤を投与しても、患者の症状マネジメントにつながらないことがある。したがって高カルシウム血症と診断したら、治療するか否かは患者の全身状態、生命予後などを総合的に判断する必要がある。

3)脊髄圧迫による症状
■診 断
脊髄圧迫の場合、90%以上の患者で痛みが先行する。痛みは頚部の屈曲、下肢の伸展や挙上、咳、くしゃみ、無理な運動で悪化する。痛みのある部位には棘突起部の叩打痛がしばしばみられる。痛みの発生から週単位あるいは月単位の後に脊髄横断症状(下半身の運動・知覚障害、膀胱直腸障害など)が出現する。
脊椎単純撮影では、椎骨の破壊像、変形、虚脱を認める。MRI(核磁気診断装置)による検査は、圧迫部位の詳しい同定に有用である。

■治 療
薬による治療法:
コルチコステロイド
デキサメタゾンあるいはベタメタゾン8~12mg/日で開始する。高用量を1週間継続し、2~3週間かけて漸減する。プレドニゾロンを用いてもよい。

主な副作用は、不眠症39例(22.3%)、無力症25例(14.3%)、疲労22例(12.6 ..

倦怠感、食思不振の原因となっている病態を除外してください。
・貧血
・感染症
・高カルシウム血症
・低ナトリウム血症
・黄疸・肝障害
・口腔内カンジダ症・口内炎(口腔チームに依頼してください)
・脳転移など
が見逃されやすいが治療しうる病態です。

味覚障害があれば、ビタミンB群、亜鉛補給も行ってください。

化学療法のdelayed emasisが疑われる場合は、標準的な制吐対策をしてください。
対症療法としては以下のものがあります。

18.1作用機序
合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序により、起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用をあらわす。細胞質あるいは核内に存在する受容体に結合すると、核内に移行して特定の遺伝子の転写を開始あるいは阻害する。転写が開始されて合成される代表的なタンパク質はリポコルチン-1であるが、これはホスホリパーゼA2を阻害して結果的にプロスタグランジン類、トロンボキサン類、ロイコトリエン類などの起炎物質の産生を低下させる。

薬品成分(デキサメタゾン、インドメタシン)が検出されたいわゆる健康食品についてについて紹介しています。

予測される予後が1~2か月と限られていて、長期使用による副作用を許容できるときはステロイドが選択肢となります。

薬以外の治療法:
放射線照射
コルチコステロイド投与と同時に開始する。
減圧術
放射線照射やコルチコステロイド投与にもかかわらず症状が進行する場合、次の条件のもとで適応となる。
全身状態がよいこと。
生命予後が月単位あると見込めること。
脊椎転移が単発であること。

4)リンパ浮腫
■診 断
リンパ浮腫は高蛋白性浮腫であり、慢性炎症や線維化を伴う。四肢のいずれかに起こるが、体幹部の浮腫を伴うこともある。原因のほとんどは、がんの再発や転移、がん治療による。とくに腋窩部や鼠径部のリンパ節への転移、骨盤内再発、あるいはリンパ節廓清によって生じる。
症状は、腫大した部位の締めつけ感、運動制限、機能低下などで、腋窩リンパ節転移に伴うリンパ浮腫では神経障害性の痛みを伴うことがある。

発熱、疲労感、ステロイド腎症、頻尿、体重増加、精子数及びその運動性の増減、しゃっくり、発声障害、咳嗽、動悸、耳鳴

60%以上の患者で有意な食欲増加作用がありますが、効果はで2~6週間しか持続しません。

1カ月以上の投与になる場合、消化性潰瘍、血糖異常、ムーンフェイス、精神症状(不眠、せん妄、抑うつ)、カンジダ性口内炎、結核などのステロイドによる合併症を生じるリスクは上がるので、利益が不利益を上回ると評価される場合、選択できる方法と考えられます。

2013年に、倦怠感を主要評価項目としたステロイドの比較試験の結果が発表されました。
進行がん患者84名に対して、デキサメタゾン8mgとプラセボを14日間内服する比較試験が行われ、デキサメタゾン群では15日目の倦怠感の尺度が有意に改善しました。


デカドロン錠 0.5mg は品質再評価における「デキサメタゾン錠剤 0.5mg」の標準製剤である。 ..

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.重大な副作用
11.1.1.誘発感染症、感染症増悪(いずれも頻度不明):B型肝炎ウイルス増殖による肝炎があらわれることがある〔8.2、8.3、9.1.1、9.1.2、9.1.9参照〕。
11.1.2.続発性副腎皮質機能不全、糖尿病(いずれも頻度不明)〔9.1.3参照〕。
11.1.3.消化性潰瘍、消化管穿孔、膵炎(いずれも頻度不明)〔9.1.1参照〕。
11.1.4.精神変調、うつ状態、痙攣(いずれも頻度不明)〔9.1.1参照〕。
11.1.5.骨粗鬆症、大腿骨頭無菌性壊死及び上腕骨頭無菌性壊死等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー、脊椎圧迫骨折、長骨病的骨折(いずれも頻度不明)〔9.1.4参照〕。
11.1.6.緑内障、後嚢白内障(いずれも頻度不明)〔8.4、9.1.1参照〕。
11.1.7.血栓塞栓症(頻度不明)〔9.1.1参照〕。
11.1.8.腫瘍崩壊症候群(頻度不明):リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること〔8.6参照〕。
11.2.その他の副作用
1).内分泌:(頻度不明)月経異常。
2).消化器:(頻度不明)下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進、便秘。
3).精神神経系:(頻度不明)多幸症、不眠、頭痛、めまい、振戦、末梢性感覚ニューロパチー、激越、傾眠。
4).筋・骨格:(頻度不明)筋肉痛、関節痛、関節腫脹。
5).脂質・蛋白質代謝:(頻度不明)満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝。
6).体液・電解質:(頻度不明)浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス、低ナトリウム血症、高カリウム血症。
7).眼:(頻度不明)中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出。
8).血液:(頻度不明)白血球増多、好中球減少症、血小板減少症、白血球減少症。
9).皮膚:(頻度不明)ざ瘡、多毛、脱毛、皮膚色素沈着、皮下いっ血、紫斑、皮膚線条、皮膚そう痒、発汗異常、顔面紅斑、紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・皮膚脆弱化、脂肪織炎、皮膚乾燥。
10).過敏症:(頻度不明)発疹。
11).その他:(頻度不明)発熱、疲労感、ステロイド腎症、頻尿、体重増加、精子数増減及び精子運動性増減、しゃっくり、発声障害、咳嗽、動悸、耳鳴。

急性高山病(acute mountain sickness:AMS)は最も軽度な型であり,頭痛に加え1つ以上の全身症状(例,疲労 ..

ステロイドが選択できない、精神症状のリスクが少ないときに選択されます。

★倦怠感や眠気が強い時(処方できる医師は限定されています。緩和ケアチームに依頼してください。)

リタリンが処方できない状態にあり、ベタナミンはその代替薬です。

リタリンは、倦怠感と、オピオイド投与中の患者の眠気を改善するある程度の根拠がありますが、「食欲亢進作用」はしめされていません。全身倦怠感がより優勢な病像の時には選択になりうる程度です。10%前後で過覚醒症状(不安、不眠、不穏)を生じます。若年者で全身状態が良ければ問題はないですが、高齢者、肝不全などではではリスク高くなります。動悸・不整脈リスクがあります。経験的には、「相性の良い人には良い、まずくすると不穏になる」薬剤です。

ベタナミンについて詳細なデータはありません。

②一晩大量デキサメタゾン抑制試験:前日深夜に大量(8 mg)のデキサメタゾンを ..

メサデルム(一般名:デキサメタゾンプロピオン酸エステル)は、抗炎症作用や血管収縮作用のあるステロイド外用剤で、炎症による皮膚の赤みやかゆみ、はれなどを改善する作用があります。
は強さにより5段階に分けられますが、メサデルムの強さは上から3番目のストロングクラスです。同じ強さのステロイド外用薬としては、フルコート(フルオシノロンアセトニド)、ベトネベート(ベタメタゾン吉草酸エステル)、、などがあります。

重症例では,患児の疲労とともに呼吸が浅くなりチアノーゼが生じる場合がある。 ..

国内で実施されたメサデルムの一般臨床試験では、ステロイド外用剤が適応となる皮膚疾患に対して有効率が85.4%であったことが報告されています。また、再審査終了時におけるメサデルムの副作用発現率は1.1%で、その多くは塗布した部位に局在したものでした。

疲労効果について紹介します。健康的な生活を送る上で、疲労回復 ..

ボアラ(一般名:デキサメタゾン吉草酸エステル)は、血管収縮作用や抗炎症作用のあるステロイド外用剤で、皮膚の炎症を改善する作用があります。
ステロイド外用薬は強さにより5段階に分けられますが、ボアラの強さは上から3番目のストロングクラスです。同じ強さのステロイド外用薬としては、(ベタメタゾン吉草酸エステル)、ベトネベート(ベタメタゾン吉草酸エステル)、メサデルム(デキサメタゾンプロピオン酸エステル)、フルコート(フルオシノロンアセトニド)などがあります。

ヘルペスが再発する原因は次のような項目が挙げられます。 ・ストレスや疲労

(禁忌)
2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2.次の薬剤を使用中の患者:ジスルフィラム使用中、シアナミド使用中、デスモプレシン酢酸塩水和物使用中<男性における夜間多尿による夜間頻尿>、リルピビリン使用中、RPV・TAF・FTC使用中(リルピビリン塩酸塩・テノホビルアラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン)、リルピビリン塩酸塩・ドルテグラビルナトリウム使用中〔10.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1.〈効能共通〉本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の注意が必要である。
8.1.1.〈効能共通〉投与に際しては特に適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しないこと。また、局所的投与で十分な場合には、局所療法を行うこと。
8.1.2.〈効能共通〉投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
8.1.3.〈効能共通〉連用後、投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと(離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること)。
8.2.〈効能共通〉本剤の長期あるいは大量投与中の患者、又は投与中止後6ヵ月以内の患者では、免疫機能が低下していることがあり、生ワクチンの接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、これらの患者には生ワクチンを接種しないこと〔11.1.1参照〕。
8.3.〈効能共通〉特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である〔11.1.1参照〕。
8.3.1.〈効能共通〉本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認すること。
8.3.2.〈効能共通〉水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行うこと。水痘又は麻疹への感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を講ずること。
8.3.3.〈効能共通〉水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意すること。
8.4.〈効能共通〉連用により眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい〔9.1.1、11.1.6参照〕。
8.5.〈効能共通〉褐色細胞腫の合併を認識していなかった状態でデキサメタゾン製剤(経口剤及び注射剤)を投与した際に褐色細胞腫クリーゼを発現したとの報告がある(本剤投与後に著明な血圧上昇、頭痛、動悸等が認められた場合は、褐色細胞腫クリーゼの発現を考慮した上で適切な処置を行うこと)〔5.効能又は効果に関連する注意の項、9.1.10参照〕。
8.6.〈効能共通〉リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.8参照〕。
8.7.〈強皮症〉強皮症患者における強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤投与患者で高いとの報告があるので、本剤を強皮症患者に投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重にモニターし、強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1.次の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと。
(1).有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者:免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある〔11.1.1参照〕。
(2).消化性潰瘍の患者:粘膜防御能の低下等により、消化性潰瘍が増悪するおそれがある〔11.1.3参照〕。
(3).精神病の患者:中枢神経系に影響し、精神病が増悪するおそれがある〔11.1.4参照〕。
(4).結核性疾患の患者:免疫抑制作用により、結核性疾患が増悪するおそれがある〔11.1.1参照〕。
(5).単純疱疹性角膜炎の患者:免疫抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪するおそれがある〔11.1.1参照〕。
(6).後嚢白内障の患者:水晶体線維に影響し、後嚢白内障が増悪するおそれがある〔8.4、11.1.6参照〕。
(7).緑内障の患者:眼圧が上昇し、緑内障が増悪するおそれがある〔8.4、11.1.6参照〕。
(8).高血圧症の患者:ナトリウム・水貯留作用等により、高血圧症が増悪するおそれがある。
(9).電解質異常のある患者:ナトリウム・水貯留作用により、電解質異常が増悪するおそれがある。
(10).血栓症の患者:血液凝固能が亢進し、血栓症が増悪するおそれがある〔11.1.7参照〕。
(11).最近行った内臓の手術創のある患者:創傷治癒を遅延するおそれがある。
(12).急性心筋梗塞を起こした患者:心破裂を起こしたとの報告がある。
(13).コントロール不良の糖尿病の患者:糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある。
9.1.2.感染症<有効な抗菌剤の存在しない感染症・全身の真菌症を除く>の患者:免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある〔11.1.1参照〕。
9.1.3.糖尿病の患者:糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.1.4.骨粗鬆症の患者:骨形成抑制作用及びカルシウム代謝の障害を起こすことにより、骨粗鬆症が増悪するおそれがある〔11.1.5参照〕。
9.1.5.甲状腺機能低下のある患者:血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい。
9.1.6.脂肪肝の患者:脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪するおそれがある。
9.1.7.脂肪塞栓症の患者:脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪するおそれがある。
9.1.8.重症筋無力症の患者:使用当初、一時症状が増悪することがある。
9.1.9.B型肝炎ウイルスキャリアの患者:B型肝炎ウイルス増殖による肝炎があらわれることがあるので、本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意し、異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている〔11.1.1参照〕。
9.1.10.褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者及びその疑いのある患者:褐色細胞腫クリーゼがあらわれることがある〔5.効能又は効果に関連する注意の項、8.5参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1.腎不全の患者:症状が増悪するおそれがある。
(肝機能障害患者)
9.3.1.肝硬変の患者:慢性肝疾患患者では、血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験で催奇形作用が報告されており、また、新生児に副腎不全を起こすことがある)。
デキサメタゾン0.8mgをマウスの妊娠8日から14日までの各日にそれぞれ1回投与した試験、及び0.08mgを妊娠9日から13日の各日を投与初日としそれぞれ4日間連続投与した試験において、口蓋裂の発生が認められている。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
9.7.1.観察を十分に行うこと。小児等の発育抑制があらわれることがある。
9.7.2.長期投与した場合、頭蓋内圧亢進症状があらわれることがある。
9.7.3.低出生体重児で、脳性麻痺、一過性肥大型心筋症が起こることが報告されている。
(高齢者)
長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。
(相互作用)
本剤は、主に肝代謝酵素チトクロームP4503A4(CYP3A4)により代謝される。また、CYP3A4の誘導作用をもつ。
10.1.併用禁忌:
1).ジスルフィラム<ノックビン>、シアナミド<シアナマイド>〔2.2参照〕[急性ジスルフィラム・シアナミド-アルコール反応(顔面潮紅、血圧降下、胸部圧迫感、心悸亢進、頻脈、悪心、嘔吐、頭痛、失神、めまい、痙攣、呼吸困難、視力低下等)があらわれることがある(本剤はエタノールを含有しているため、ジスルフィラム・シアナミド-アルコール反応を起こすことがある)]。
2).デスモプレシン酢酸塩水和物<男性における夜間多尿による夜間頻尿><ミニリンメルト>〔2.2参照〕[低ナトリウム血症が発現するおそれがある(機序不明)]。
3).リルピビリン<エジュラント、リカムビス>、RPV・TAF・FTC(リルピビリン塩酸塩・テノホビルアラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン)<オデフシィ>、リルピビリン塩酸塩・ドルテグラビルナトリウム<ジャルカ>〔2.2参照〕[これらの薬剤の血中濃度を低下させ作用を減弱させるおそれがある(本剤のCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある)]。
10.2.併用注意:
1).主にCYP3A4で代謝される薬剤(イマチニブ、エプレレノン、エレトリプタン、ドネペジル等)[これらの薬剤の血中濃度を低下させ作用を減弱させるおそれがある(本剤のCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある)]。
2).カスポファンギン[カスポファンギンの血中濃度が低下するおそれがある(本剤がカスポファンギンの取り込み輸送過程に影響し、カスポファンギンのクリアランス誘導が起きると考えられる)]。
3).CYP3A4を誘導する薬剤(バルビツール酸誘導体(フェノバルビタール)、リファンピシン、カルバマゼピン等)[本剤の作用が減弱することが報告されている(これらの薬剤はチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される)]。
4).フェニトイン[本剤の作用が減弱することが報告されている(フェニトインがチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される)。併用により、フェニトインの血中濃度が上昇又は低下するとの報告がある(機序不明)]。
5).HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル)[本剤のAUCの上昇あるいはこれらの薬剤のAUCが低下するおそれがある(チトクロームP450に対して競合する可能性があり、また、本剤がチトクロームP450を誘導することより、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある)]。
6).アプレピタント[本剤の作用が増強されるおそれがある(アプレピタントの用量依存的なCYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
7).エンシトレルビルフマル酸[本剤の作用が増強されるおそれがある(エンシトレルビルのCYP3Aに対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
8).マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン)、アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール)[副腎皮質ホルモン剤の作用が増強されるとの報告がある(本剤の代謝が阻害されるおそれがある)]。
9).メフロキン[併用により本剤又はメフロキンの血中濃度が変動するおそれがある(メフロキンはCYP3Aにより代謝されることが示唆されており、相互に影響を受ける可能性が考えられる)]。
10).シクロスポリン[副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告がある(シクロスポリンの代謝を阻害する)]。
11).サリチル酸誘導体(アスピリン)[併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加しサリチル酸中毒を起こすことが報告されている(本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する)]。
12).抗凝血剤(ワルファリンカリウム)[抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されている(本剤は血液凝固促進作用がある)]。
13).糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤)、インスリン製剤等[これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されている(本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する)]。
14).血圧降下剤[これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある(機序不明)]。
15).利尿剤[これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある(機序不明)]。
16).利尿剤<カリウム保持性利尿剤を除く>(トリクロルメチアジド、フロセミド)[併用により、低カリウム血症があらわれることがある(本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある)]。
17).カルシウム受容体作動薬(エボカルセト、エテルカルセチド、シナカルセト)[血清カルシウム濃度が低下するおそれがある(これらの薬剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある)]。
18).エフェドリン[副腎皮質ホルモン剤の代謝が促進され血中濃度が低下するとの報告がある(機序不明)]。
19).サリドマイド:
①.サリドマイド[血栓症と血栓塞栓症のリスクを高める危険性がある(相互に作用を増強するおそれがある)]。
②.サリドマイド[海外において、多発性骨髄腫における本剤との併用により、中毒性表皮壊死融解症(ToxicEpidermalNecrolysis:TEN)が発現したとの報告がある(機序不明)]。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
12.1.インドメタシン投与中の患者にデキサメタゾン抑制試験を実施すると試験結果が偽陰性になるとの報告がある。
12.2.副腎皮質ホルモン剤は、細菌感染症に対するニトロブルー・テトラゾリウム試験に影響を及ぼし、試験結果が偽陰性を示すことがある。
(その他の注意)
15.1.臨床使用に基づく情報
副腎皮質ホルモン剤を投与中の患者にワクチンを接種して神経障害、抗体反応の欠如が起きたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
20.1.開封後は密栓して保管すること。
(保管上の注意)
室温保存。

・診療報酬上の先発品が存在しない後発医薬品です。 ・一般名処方マスタ名※ デキサメタゾン外用液0.1%

ボアラには軟膏とクリームの2つの剤型があり、皮膚の状態や部位などに応じた使い分けが可能です。
適応疾患は、・皮膚炎群、、痒疹群、、などで、通常は1日1~数回、適量を患部に塗布します。
ただし、軟膏・クリームとも、皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には、原則として使用しません。やむを得ず使用する場合には、あらかじめ適切な抗菌剤や抗真菌剤による治療を行うか、これらとの併用を考慮します。