「血圧の薬を飲んでるけど、バイアグラと一緒に飲んでも大丈夫?」
高血圧によるEDは血管性EDに該当し、高血圧では動脈硬化により血管内皮機能が障害されるだけでなく、直接的に動脈の内腔が狭くなって海綿体への血流が阻害されるためにEDを呈します。陰茎動脈は非常に細い動脈なため動脈硬化の症状が出やすく、またEDは動脈硬化の初期から現れる症状の1つであり、脳心血管疾患の高リスク患者において、脳心血管系疾患のイベント発症をEDの有無によって予測できることも示されています。また、高血圧が重症化すればEDも重症化することも知られています。
高血圧の数値によっては、バイアグラの服用がNGと判断されます。
薬によっては、ED治療薬と併用できない場合があります。医師の説明を聞き、把握しておきましょう。
バイアグラを飲んではいけない理由を理解するためには、バイアグラの作用を理解しておく必要があります。勃起のメカニズムとバイアグラの作用をここで簡単にまとめておきます。
バイアグラで血圧が低下すると、以下の症状が現れることがあります。
風邪薬の成分によっては、併用できない場合があります。たとえば、風邪薬に亜硝酸アミルやニトログリセリンなどの硝酸剤が含まれている場合、併用できません。
高血圧症は「血圧が正常範囲を超えている状態が継続する」疾患であり、です。
2017年(平成29年)に行われた厚生労働省による「患者調査」の概況によれば、高血圧の患者数は合計796万7,000人と推計され、男性431万3,000人、女性564万3,000人とされ2014年に実施した調査から17万人(男性13万7,000人、女性3万3,000人)減少しています。
バイアグラで血圧が下がると、めまいやふらつきを感じることがあります。
高血圧においては、降圧薬を用いた治療が行われますが、降圧薬にも性機能を改善する作用のある降圧薬と悪化させる作用のある降圧薬があり、投与する降圧薬の種類によっては薬剤性EDの原因となります。ギリシャで行われた研究の結果では、高血圧患者のうち降圧薬を内服していた患者でのED罹患率が40.4%であったのに対し、降圧薬を内服していない患者でのED罹患率は19.8%であり、利尿薬やベータ遮断薬が投与されている患者の方がカルシウム拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬などが投与されている患者よりも有意にED罹患率が高かったことが報告されています。更にこの研究では、1種類の降圧薬を内服している患者のED罹患率が36.3%であったのに対し、2種類以上の降圧薬を内服している患者のED罹患率は46.7%であったことも報告されています。降圧薬によるED発症の機序としては、高血圧に合併する動脈硬化病変により陰茎への血流が低下しているところに、降圧薬により血圧を下げることで更に陰茎への血流が低下することが一因だと考えられています。
現在本邦で使用されている降圧薬は、①カルシウム拮抗薬、②アンジオテンシンII受容体拮抗薬、③アンジオテンシン変換酵素阻害薬、④利尿薬、⑤ベータ遮断薬、⑥アルファ遮断薬、⑦アルドステロン拮抗薬、⑧直接的レニン阻害薬、⑨交感神経抑制薬、⑩古典的血管拡張薬の10種類ありますが、利尿薬、ベータ遮断薬、交感神経抑制薬などはEDを惹起する可能性があります。カルシウム拮抗薬は、薬剤の種類によりEDを惹起しやすいものと影響を与えないものがあります。アルファ遮断薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬は、EDに影響しないか、むしろEDを改善するとの報告があります。その他の近年使用可能となった降圧薬に関しては積極的な検討は行われていませんが、EDを惹起する可能性は低いと考えられます。また降圧薬によっては逆行性射精などをおこす種類の降圧薬もあり注意が必要です。重症EDは、バイアグラをはじめとするED治療薬の適応となりますが、降圧薬を内服しているED合併高血圧患者では、降圧薬の種類を変更する事により性機能が改善することもあります。
バイアグラ使用による血圧の低下は、視界の悪化を引き起こすことがあります。
高血圧には自覚症状がない場合も多々ありますが、さまざまな別の疾患を引き起こす病因にもなることから、注意が必要とされています。
高血圧とEDの関係は、女性においても当てはまり、女性においても更年期以降においては、高血圧により性機能が低下するとされています。下図に示すように、同じように血圧を低下させても降圧薬の種類により、性機能を改善する降圧薬と、そうでない降圧薬があります。
バイアグラを服用すると血圧が下がり、冷や汗をかくことがあります。
外国人健康成人男性28例(外国人、18~45歳)が対象
無作為割付けプラセボ対照クロスオーバー試験(比較試験)により、サキナビル及びシルデナフィルの併用時の薬物動態を検討した。
【第1群の被験者】1日目にシルデナフィル100mg(バイアグラ100mg)を単回投与した。2日目の朝、サキナビル(1,200mg、1日3回)の投与を開始し、7日間継続。7日目の朝、を開始し、無作為にシルデナフィル100mg又はシルデナフィルのプラセボを単回投与したのち、8日目の朝には、シルデナフィル又はプラセボのうち前日投与しなかった方を投与。
【第2群の被験者】第1群と同じ方法で投与したが、サキナビルの代わりにサキナビルのプラセボを投与。
その結果、した。さらに、し、除去速度定数(Kel)が0.046/h減少した結果、した。一方、シルデナフィル100mg単回投与はサキナビルの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
併用により血漿中濃度が2.6倍、半減期も1時間延長させることで薬が効きすぎて副作用の発現も増強させる可能性があるためED治療薬のレビトラでは併用禁忌となっているくらいですからサキナビルとバイアグラの併用は注意が必要です。
低血圧の数値によっては、バイアグラの服用がNGと判断されます。
ED治療薬の処方を受ける際には、現在使用中の薬を必ず伝えておきましょう。
最後に、バイアグラと血圧についての重要なポイントをまとめます。
高血圧の治療として、ほとんどの場合において降圧薬が使用されますが、臓器保護という目的以外にも、このように生活の質などに重点をおいた降圧薬選びも行われます。高血圧が原因であっても、EDに対しては、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのPDE5阻害薬が第一選択の治療となりますが、血圧が170/100mmHg以上の方や90/50mmHg以下の方ではPDE5阻害薬は投与できません。性機能障害は、なかなか主治医に相談しにくい訴えではありますが、相談していただくことで生活の質を改善できる場合もあります。
高血圧があったとしても、満足いく性生活を諦める必要は無いからです。
ペニスが勃起するためには血液の流れがとても重要ですから、「動脈硬化」による血液循環の悪化は、EDを引き起こす原因になってしまうのです。
高血圧とEDの関係は?降圧剤とED治療薬は併用可能?医師が解説
上記の疾患にかかり、最悪の場合、死に至るケースもあります。ED治療薬を服用する際は、必ず医師の指示に従って使用しましょう。
バイアグラ錠50mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
高血圧とEDの関係において見過ごせない点として、170mmHg/100mmHgといった数値を超える高血圧の場合、バイアグラなどのED治療薬を服用することが出来ないことです。
高血圧にもかかわらずED治療薬を服用すると、体内の血圧の急激な低下を引き起こし、身体に過度な負荷がかかってしまうかもしれないからです。
バイアグラと降圧剤を併用しても大丈夫?当院では併用注意薬です。使用上の注意に気をつければED治療薬を併用することができます。
「利尿薬」や「カルシウム拮抗薬」、「β遮断薬」「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬」「アンジオテンシン変換酵素阻害薬」などを服用されている方は、血圧を下げる作用がED治療薬によって増強してしまい、ふらつく、倒れる、めまいがするなどの症状が起こり得るでしょう。
肺高血圧症治療薬のアデムパス(リオシグアト); グアニル酸シクラーゼ刺激薬
EDを治療薬と併用すると、低血圧やめまい、ふらつきなどが起こる可能性があるため注意が必要です。
バイアグラとは バイアグラとは、勃起不全(ED:勃起障害)に対して使う薬 ..
高血圧症に対してよく使用される薬として、「利尿薬」や「カルシウム拮抗薬」、「β遮断薬」「アンジオテンシンII受容体拮抗薬」「アンジオテンシン変換酵素阻害薬」があります。
代表的なED治療薬である「レビトラ」「バイアグラ」「シアリス」は院外処方ですと ..
外国人健康成人男性28例が対象
におけるリトナビル及びシルデナフィルの併用時の薬物動態を検討する無作為割付けプラセボ対照クロスオーバー試験(比較試験)を行った(シルデナフィルの投与7日目及び8日目は、、無作為化、プラセボ対照、2期クロスオーバーにて実施)。
【第1群の被験者】1日目にシルデナフィル100mg(バイアグラ100mg)を1錠投与。2日目はリトナビル300mg、1日2回の投与を開始し、3日目に400mg1日2回、4~8日目には500mg1日2回を投与。7日目の朝、を開始し、無作為にシルデナフィル100mg又はシルデナフィルのプラセボを単回投与したのち、8日目の朝には、シルデナフィル又はプラセボのうち前日投与しなかった方を投与。
【第2群の被験者】第1群と同じ方法で投与したが、リトナビルの代わりにリトナビルのプラセボを投与した。
した。さらに、し、除去速度定数(Kel)が0.06/hr減少した結果、した。一方、シルデナフィル100mg単回投与はリトナビルの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
大幅に血漿中濃度を増加させ、半減期を2時間も遅らせるというのは効果が出過ぎて想定外の副作用発現のリスクが高いのでED治療薬のレビトラでは併用禁忌となっているくらいですから併用には特に注意する必要があります。
ED薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)が効かない…原因と対策
高血圧の原因には遺伝的もありますが、日常生活に気をつけることで改善できます。
例えば、調味料を掛けるのではなく小皿に入れて付けて食べる、無理のない継続できるウォーキングなどの運動をする、飲酒量を控える、タバコを控える、ストレスをためこまない、など普段から心がける事で改善されます。
タダラフィルは勃起不全、肺動脈性肺高血圧症、前立腺肥大症などの治療薬に含まれることがあります。 シアリスの効果・性能
また、こういった生活習慣の改善によっても血圧が下がらない場合でも、治療薬を飲むことで高血圧の改善を図ることも可能です。
一番気を付けないといけないのは「高血圧」を放置しないこと。
日本では、ED治療薬としてバイアグラ・バイアグラジェネリック ..
血圧計などで自分が高血圧の状態だとわかった時は、まず医師に相談してみるようにしましょう。
血圧が高いと、様々な点で健康に影響を及ぼしています。腎臓や血管などの ..
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症の治療薬である「ニルマトレルビル・リトナビル」や「エンシトレルビルフマル酸」はCYP3Aを強く阻害ため本剤と併用すると薬剤の血中濃度が大いに上昇するおそれがある。よって本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、充分な観察を行いながら慎重に投与し、必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること。